【基本】こどもと学ぶネットリテラシー|やさしく解説

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この記事は

こどもと一緒にネットリテラシーを学んじゃおう!』という記事です。

わかったつもりになっているネットリテラシーを最初から分かりやすく解説します。

小学生・中学生・高校生とその保護者のみなさんに読んでいただきたい記事です。

ネットリテラシーとは?

インターネットに関す知識や情報を正しく理解し、それをもとにインターネットを上手に活用する力のことをネットリテラシーと言います。

小学生でも、パソコン・スマートフォン・タブレット・テレビ・ゲーム機などの機械からインターネットに接続することが増えてきました。日常的になったインターネットですが、実は身近なところに危険が潜んでいます。この記事を通して、もう一度正しい使い方を確認してみましょう!

インターネットを上手に使うには?

まずは、インターネットについてよく知ることが必要です。

知っておきたいこと

  • インターネットの情報は正しいのか
  • やってはいけないことは何か
  • 法律と権利の話
  • インターネットに潜む危険
  • 使い方

知っておきたいこと5つを確認してみましょう!

インターネットの情報は正しい??

インターネットの情報、あなたはどれくらい信じていますか?

うその情報も交じっている

「インターネットの情報はすべて正しい!」そんな風に答える方は、今は少ないとは思いますが....アナタはどうですか?

インターネットの情報には、正しい情報もウソの情報も混ざっています

  • 誰でも簡単に情報をインターネットに投稿できるようになった
  • 騙すためにわざとウソの情報を書く人がいる

こうした理由から、インターネットの情報には間違った情報も沢山あります。

ですから、どんな情報も信じすぎないようにしましょう。

「フェイクニュース」「ファクトチェック」などの言葉もよく聞かれるようになりました。インターネットの情報は必ず内容を確認する習慣を身につけましょう。

<確認方法と対策

  • 公式サイトや信頼性の高いサイトを確認する
  • いくつかのサイトを見比べる
  • 信じすぎない

ネットニュースであれば、引用元を確認したり、公式ホームページを確認する方法もあります。スマートフォンを使っているのであれば、気になる単語をクリックしてウェブ検索すれば、同じようなニュースをみることができます。

13歳未満のお子さんに

有害サイトを見えないようにする機能です。お子さんを、好ましくない情報から守ります。まだ情報の取捨が苦手な13歳未満のお子さんには、見守り機能付きのスマートフォンもおすすめです。他人の端末から有害サイトにアクセスしてしまう事例もあるので、安心して使うことができるお子さん専用の端末を用意するとより効果的です。

やってはいけないこと

多くの人が利用しているインターネットには、やってはいけないことも沢山あります。場合によっては逮捕されることも…。しっかりと確認していきましょう。

書いてはいけないこと

友達同士のちょっとした『悪ふざけ』のつもりでも場合によっては、逮捕されることもあります。どんなことがどんな罪になるのかを確認してみましょう。

悪い冗談 

他人に危害を加えるような内容や他人を不安に思わせるような内容

  • 威力業務妨害罪

など

ウソのウワサ

他人を貶めるようなウソのウワサ

  • 信用毀損罪
  • 偽計業務妨害罪

など

他人の悪口

特定の個人や団体の悪口

  • 侮辱罪 
  • 名誉毀損罪

など

他人のコピー

他人が作った物を、自分が作ったように書くこと

  • 著作権侵害
  • 窃盗罪

など

他人の個人情報

本人の許可を取っていない他人の個人情報

  • プライバシーの侵害
  • 個人情報保護法違反

など

刑法や著作権法、個人情報保護法 の法律に違反し、場合によっては逮捕されることもあります。なので書いてはいけません

被害にあったときは…

そうならないために

気をつけておきたいこと

きつい言葉をかけられると傷つきますよね

インターネットでも同じです

会って話すときに使わない言葉は、インターネットでも使いません。コメントを残す前に必ず読み返しましょう。

インターネットでは、限られた文字数だけで相手の気持ちを判断するので、勘違いしやすい傾向があります。

一度書き込んだことは簡単に消すことができません。

個人情報を載せてはいけない

個人情報をインターネットに載せたらどうなるの?

不正請求や詐欺メール、SNSの乗っ取り、ストーカーなどの被害にあってしまうかもしれません。実際に、そうした事件が起こっています。

SNSの乗っ取りは、自分だけでなく友だちにも被害がおよびます。悪い人から自分や家族、友達を守るためにも個人情報をインターネットに載せてはいけません。今までに個人情報を投稿してしまっていたら、今すぐ消しましょう。同時に家族にも相談してください。場合によっては「個人情報削除申請」を各インターネットサービスに申し出てください。

個人情報とは

氏名年齢・住所電話番号性別病気の名前や飲んでいる薬の名前通っている学校学年クラス写真 など

その情報を基に個人を特定できる情報。その他にも閲覧履歴や端末情報などのいくつか集めると個人を特定できる情報個人関連情報といいます。

写真から位置情報がわかる

スマートフォンなどの GPS機能がついた端末で写真を撮ると、写真のデータに撮影した時の位置情報が添付されている場合があります。

住所を特定されたり立ち寄る場所で待ち伏せされたりする事件もありますので、写真を撮る前に、スマートフォンやタブレット、ゲーム機などの設定を確認しましょう。

対策
  • [⚙️設定]>プライバシー>権限マネージャーから使用しているアプリのGPSをオフしてから撮影する
  • アップロード前に写真の位置情報を削除しましょう。

あなたのお子さんは大丈夫?

『○○中学校■年生△△部の(名前)です』

あるSNSで、このような自己紹介を見かけたことがあります。

SNS利用が始められる13歳は、ある程度の判断ができる年齢です。ですが、個人情報をインターネット上に載せるリスクを知らない子は、簡単に個人情報を書き込んでしまいます。

画像を切り抜かれ悪用されたり、不正請求の被害にあったり、ストーカー被害にあったりする事例もあります。親子でSNSの使い方を確認してみてください。

③違法アップロード・違法ダウンロード

他の人が作った作品(マンガ・本・映画・絵画・音楽など)を本人の許可なくインターネット上にアップロードすることは著作権・肖像権を侵す違法行為です。また、違法にアップロードされたと知りながら、ダウンロードすることも、転載することも違法です。

*著作権侵害の罰則 10年以下の懲役、1000万以下の罰金

具体例

  • 売っていたマンガの中身を写真にとって、ブログにアップロードした
  • 歌の歌詞をスクリーンショットして、SNSに投稿した
  • 映画を動画にとって、ブログにアップロードした
  • ライブに行ったときに、音源を録音してSNSにアップロードした
  • 本人の許可なく友達の写真をアップロードした。

本の写真載せてない?

本の表紙だけでも『著作権侵害』になる場合があります。

ブログやSNSにお気に入りの本を紹介する方をよく見かけますが、作者や出版社の許可なくアップロードすると違法アップロードになる場合があります。

作者とファンの両者が嫌な思いをしないためにも、紹介する場合は必ず出版元に確認をとりましょう

各出版社がホームページに『著作権に対する見解』を載せています。作者の意向を優先する会社もあれば、一律禁止しているところもあります。

大好きな作家さんの著作権を、知らぬ間に侵害してしまわないようにアップロードする前に確認しましょう。

④あおり行動

他の人をわざと怒らせたり、さらに過激な投稿を誘うような行動をあおりと言います。あおりが原因でSNSのアカウントが停止・削除をされることもあります。

あおり行動は迷惑行為と判断され、主張がどんなに正しくてもアカウントを停止される場合があります。

あおり行動…していませんか?

炎上って知ってる?

もし自分の発言が炎上してしまったら、反応しない

一人の発言に、多くの人が批判的に反応し拡散される現象を炎上といいます。炎上が過熱したらアカウントの削除も考えてください。

エスカレートすると実名や住所などの個人情報を晒されたり、脅迫などの被害をうけることがあります。その時は、脅迫された画面や晒された個人情報の画像を証拠として保存して、警察に相談にいきましょう。

⑤パスワードは教えてはいけない

password-login

どんなに仲の良い友達でも、使用しているパスワードを教えてはいけません。また、パスワードをインターネットに書くことも危険です。ぜったいに教えないようにしましょう。

本当のともだち?

アバター
ゲームや SNS などのオンラインで仲良くなることもあると思います。

でも、インターネットに載せている相手の情報は必ずしも正しとは限りません。初めから相手をだます目的で近寄ってくる人もいます。

安易にインターネットで知り合った人に、大切な情報を教えてはいけませんし、信じすぎてもいけません。

知っておきたい法律と権利

こまったさん

インターネットを使う上で知っておきたい法律と権利を簡単にまとめました。確認しましょう。

人権:

法律で保障された人として生きるための権利のことです。具体的には、生きる権利、考える権利、表現の自由、正しく裁判を受ける権利、大切にされながら働く権利、教育を受ける権利などがあります。すべての人に平等に与えられています。

著作権:

著作物(自分の考え方や気持ちを込めて作った物)を守る権利です。例えば、絵やマンガ、作文、小説、作曲した歌や歌詞などが著作物です。

肖像権:

人権の一つです。他人から無断で写真や動画を撮られたり、公表されたり、利用されたりしないように主張できる権利です。

名誉棄損:

公然と事実を摘示し、他人の名誉を棄損することをいいます。

例えば、大勢が見ることのできるインターネットに、その人の名誉や信用、品性など社会的な評価を低下させるような内容を書き込んだ場合に名誉棄損になります。ここでいう事実とは、その内容が本当かウソかは問われません。書き込んだ内容がデマでも、真実でも、名誉棄損になりえます。

個人情報保護法:

インターネットの普及によって、個人情報を脅かす危険性が高まったことを受けて、①個人情報を守る方法②個人情報を上手に使う方法を法律で決めたものが個人情報保護法です。インターネット技術も年々進化していることから、3年ごとに見直されるきまりになっています。

正しさって?

挙手
インターネットは、多くの人が見ている場所です。

色々な人がそれぞれの考えを持っています。正しいことをしたつもりでも、法律や権利にふれて裁かれることもあります。よく調べ、考え、行動しましょう。

インターネットに潜む危険とは?

ひらめきさん

身近なところにも危険があります

最も使う時間が長いスマートフォンですが、セキュリティ対策してますか?

モバイル社会研究所の調べによると、スマホユーザーの16.8%が何もセキュリティ対策をとっていないことがわかりました。

参照元:NTTドコモ モバイル社会研究所 https://www.moba-ken.jp/project/lifestyle/20200610.html

パソコンの場合は、セキュリティ対策を行っていない人の割合が7%程度なので、スマホユーザーの方がセキュリティ意識が低いことがわかります。

実は、スマホユーザーの このちょっとした油断に危険が潜んでいます。

アプリ

アプリストアのアプリにもマルウェア(ウイルスやスパム)が含まれている

どんなにセキュリティ機能が優秀なデバイスでもマルウェアをインストールしてしまうことがあります。それは、アプリストアで販売・配布しているアプリの中にも危険なマルウェアを含んだ物があるからです。一つの対策として、アプリをインストールする時に『許可権限』を確認してください。危険なアプリは、機能と関係のない権限を求めていることが多いからです。

↓Canon サイバーセキュリティ情報局が、セキュリティ情報サイト「Welivesecurity」の記事を翻訳して掲載していたのでご紹介します。ぜひ読んでみてください。

Canon サイバーセキュリティ情報局|2020年にApp Storeから削除された危険なアプリは100万個に上る
https://eset-info.canon-its.jp/malware_info/special/detail/210714.html

セキュリティ対策

インストール前に、求められる許可権限を確認しましょう。

+α注意が必要 普段使わない言語での許可・不許可

海外製のアプリの中には、日本語に対応していない物もあります。許可権限以外にも免責事項などが書かれていることがあるので、翻訳機能などで翻訳し内容を必ず確認してみてください。魅力的なアプリでも、思わぬ危険が含まれる場合があります。

無料サイト

無料サイトに登録する時に個人情報だけ抜きとられることがあります。

登録する前に無料サイトのクチコミを調べたり、ウェブスキャン機能などでサイトをスキャンしたり、登録するメールに迷惑メール対策をしたりすることをおすすめします。

セキュリティ対策

事前にクチコミを確認する。セキュリティソフトやアプリを利用する。

チェーンメール

「不幸の手紙」のインターネット版が、チェーンメールです。

「送られてきた人は○○人に、このメールを送らないと▲▲になる/送ると□□になれる。」という内容のメールやSNS投稿が小中学生の中で拡散されています。ただの悪ふざけや遊びのようにも見えますが、内部にマルウェアを忍ばせている場合もあります。

迷惑メールの一つに分類できますが、送り主が友人や知人のため携帯キャリアの迷惑メールフィルターに検出されません。拡散されやすいという点では、通常の迷惑メールよりも厄介です。拡散しないように呼びかけましょう。

セキュリティ対策

送られてきたら、クリックすることなく削除する。拡散しないように親子で話し合う。

バナー広告

よく見るバナー広告にも、マルウェアを含んだものがあります。セキュリティソフトを導入していれば、危険を回避してくれますが、中にはこうしたセキュリティソフトに成り済ました偽セキュリティソフト(マルウェア)が存在します。

サイト内の特定のバナーをクリックすると感染し「お使いの端末からセキュリティの脆弱性が検出されました。今すぐ更新してください。」などのポップアップが表示されます。[更新]ボタンをクリックすると、本物そっくりの偽サイトに誘導しクレジット番号などを盗み取る手口です。その場合は一度画面を閉じて設定画面のセキュリティ項目から端末の状態を確認してみてください。

偽セキュリティソフト

その他にも、アダルトサイトに誘導し不正請求をするような事例もあります。

セキュリティ対策

セキュリティソフト・アプリの導入を行う。安易にバーナーをクリックしないようにする。不正請求等の連絡がきた場合は、返信しない・電話にでない・振り込まない・クレジット決済等をしない。

偽サイト・偽メール

偽サイトとは、企業のサイトそっくりに作られた偽物のサイトのことをいいます。偽サイトと本物を見分けたいときは、URL(WEBアドレス)を確認しましょう。検索ページで企業名を入れて検索し、正しいURL(WEBアドレス)を調べることができます。あまり多くない事例ですが、大手企業のホームページそのものを乗っ取り、個人情報を奪うようなこともあります。いつもと様子が違う場合などは、一定時間を空けてから、アクセスしてみてください。

同じような手口で、大手企業のメールになりすました偽メールもあります。この場合も発信者のメールアドレスを確認しましょう。スクリーンショットを撮って企業の問い合わせ窓口に報告するか、警察に報告しましょう。2022年には厚生労働省になりすました偽メールがでまわったこともありました。注意が必要です。

セキュリティ対策

URLを調べる/メールアドレスを調べる。不信なところがある時は、時間を空けてから再アクセスする。

SNS

SNSを原因とした相談が年々増加傾向にあります。注意しましょう。

’SNSをきっかけとした消費生活相談件数は増加を続けています。2021年も前年を上回る約5万件の相談が寄せられました’

引用元:消費者庁 消費者白書
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_research/white_paper/2022/white_paper_113.html

被害にあったときは…

セキュリティ対策

ブロック機能・通知OFF機能を使いましょう。

機械的にフォロワー数を増やしている人もいます。注意しましょう。

パソコンやスマートフォン、タブレットは正しく使えば世界中の人とつながれたり、新しい知識を得られたりする便利な道具ですが、使い方を間違えると危険な目にあったり、健康を害したりすることもあります。この項目では使い方について確認してみましょう。

年齢制限を守る

お子さんがインターネットを使うためには保護者の同意が必要です。お子さんはちゃんと年齢制限を守っていますか?

万が一、お子さんがインターネットトラブルを起こした場合、法的な責任は保護者にあります。

チャット機能がついたゲームやアプリには必ず年齢制限がかけられていますが、子供たちを搾取しようとする人たちから子供を守るためです。

ゲームやアプリを使用する際に、ちゃんと年齢制限を確認しましょう。アプリやゲームに与える権限も必ず確認しましょう。

今のところ、年齢制限を無視してトラブルに巻き込まれても守ってくれる法律はありません。よくお子さんと話合って、必要に応じて保護者管理機能を使いましょう。

保護者管理機能

1日に使う時間を決める

内閣府の青少年のインターネット利用環境実態調査令和4年度版速報によると、1日の平均使用時間は

  • 高校生で5時間45分
  • 中学生で4時間37分
  • 小学生で3時間34分

でした。、どの年齢も令和元年度の調査よりも1時間以上利用時間が増える結果になっていました。

同調査の中で、「保護者とルールを決めているか?」という質問では多くがルールを決めていると回答したものの、保護者とこどもの回答率にはギャップがあり、ルールはあるけれど、はっきりとしていない場合もあるようです。この機会に、使う時間や時間帯を親子でしっかり確認してみてください。

デジタルツールとこどもの視力

ICT教育も導入され、全体的にデジタル端末を使う時間が増えてきています。デジタル端末を使う時間が増えると気になるのが子供の視力です。お子さんの視力検査の結果はどうでしたか?

日光浴で近視予防?!

近視が失明を招く!?「日光」を利用した意外な予防方法とは?

屋外にいる時間が長い子どもは、近視を発症する割合が低いことがわかっています。理由として考えられているのが、日光です。週に11時間以上、明るさ1000lx(ルクス)以上の光を浴びることで近視の発症が抑えられることがわかっています。

NHK https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1090.html

デジタル端末を使う子どもでも、屋外で一定時間日光を浴びることで、近視になるリスクが下がるという研究結果がでています。

その他のルールも決める

時間だけでなく、使う場所、使うタイミング等のルールを親子でしっかり共有しましょう

ルールが形骸化しないためにも、何か月かに一度、ルールを見直してみてください。様々なデジタルツールの使い方を学び、上手に付き合う方法を身に着けていきたいですね。

まとめ

  • 正しい情報をさがす習慣
  • 何故やってはいけないかを理解し、我慢する力
  • 正しく法律と権利をして行動に活かす力
  • 自分でセキュリティ対策をとる力
  • 自分の行動を観察して管理する力改善する能力

こども も 大人もインターネットを上手に使う能力を身に着けていきましょう。

この記事をきっかけに、ネットリテラシーについて、お子さんと話していただければうれしいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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